“読みやすい”“わかりやすい”提案書や報告書を書くための「文章のオキテ」7つ

こんにちは、ライターのあだちです。

提案書や報告書を書いたり、ブログ・Webページなどの更新をしたりと、文章を書く技術は多くの仕事に求められます。しかし、「読みやすい・わかりやすい文章」を書くのはそれなりに難しいものです。

前職でコンサルタントをしていた関係から、これまで多くの提案書を書いてきましたが、骨子はできていても文章表現がまずまったため、何度も書き直しを上司に命じられた記憶があります。

そういうった経験から、私的に「文章のオキテ」というノウハウリストを作成し、読みやすく・わかりやすい文章であるかどうかのチェックをおこなうよう習慣付けるようになりました。

本日は、その「文章のオキテ」について紹介させていただきたいと思います。皆さんも文章作成の際など、参考にしてみてください。

ビジネスには欠かせない、読みやすい・わかりやすい文章を書くための「文章のオキテ」7つ

このオキテを活用することにより得られる効果は次の3つです。

  1. 文章をスッキリと見せることができる。
  2. 誤解の少ない文章を書くことができる
  3. 印象の強い文章を書くことができる

もちろん、このオキテは万能というわけではありません。ただ、文章を書くことに迷ったとき、このようなノウハウリストがあることで、構成などの確認ができるようになります。

1. 一文は50文字から80文字

一文あたりの適切な文字量は、一般的に50文字から80文字ぐらいとされます。

    • 50文字と聞くと長いようにも感じますが、実際には50文字というと、だいたいこの程度の長さになります。(50文字)

 

  • 一文を50文字程度の長さに収めることができればBestですが、文章の趣旨をきちんと伝えようとすると、大抵の場合文章はもう少し長くなります。(70文字)

もちろん例外はありますが、提案書やメールなどのビジネス文書ではこれぐらいの長さが限界だと思ったほうがよいでしょう。

2. 修飾語は「縁語接近」と「長遠短接」

「縁語接近」とは、“修飾する言葉”と“修飾される言葉”は近づける、という単純なルールです。

× 迅速な警察による犯人の逮捕

○ 警察による犯人の迅速な逮捕

このように、修飾する言葉と修飾される言葉とが遠い位置にあると、文章の意図を勘違いされてしまう可能性があります。

「長遠短接」は、同じ言葉を修飾する場合には長い修飾語を遠く、短い修飾語を近くに配置する、というルールです。

× 目覚めの時、眩しく柔らかいまるで異世界に迷い込んだような印象を受ける光が目に飛び込んできた
○ 目覚めの時、まるで異世界に迷い込んだような印象を受ける眩しく柔らかい光が目に飛び込んできた

長い修飾語があとになると、短い修飾語がどこにかかっているのかがわかりにくくなります。

3.「もの」「こと」は使用しない

もちろん絶対使わないわけにはいきませんが、安易に「もの」「こと」を使うと文章が冗長になってしまいがちです。

× 今一番重要なことは、「目標を達成する」ということだ。その視点で考えれば、今流行っているものに注力したほうが良い。

○ 今一番重要な課題は、目標の達成だ。その視点で考えれば、今の流行りに注力したほうが良い。

このように「もの」「こと」を使わないだけで、ずいぶんと文章がスッキリします。

4. 受身の表現は避ける

特に「れる」「られる」を使うと、文章が読みにくくなってしまいます。

× 私の思惑とだいぶ異なったものになると思われる。彼らが指摘している点は間違っていると考えられる
○ 私の思惑と大分異なる。彼らの指摘は間違っている。

受身から能動に表現を変更するだけで、文章をかなり短くすることができます。

5. 箇条書きは体言止めにする

名詞や代名詞を「体言」といいますが、提案書や報告書の箇条書きでは「体言止め」を用いるのが有効です。実際に比較してみましょう。

まず、体言止めではない書き方の例になります。

改革のために3つの提案があります1. 品質管理を強化する
2. 社内コミュニケーションを促進する
3. 社員の意識改革を行う

次に、体言止めでの書き方の例になります。

改革のための3つの提案1.品質管理の強化
2.社内コミュニケーションの促進
3.社員の意識改革の実施”

体言止めを用いるほうが、読む人に強い印象を与えることがわかります。

6. 「など」の使用を避ける

「など」は便利な表現ですが、具体性に欠けるため、文章を曖昧にしてしまう恐れがあります。

× 提案書などを拝見した結果、課題などが発見されました

○ 提案書、および報告書を拝見した結果、課題3点、および所感2点が発見されました。

「など」を使わずにできるだけ内容を具体的に述べていくと、文章が締まります。

7. 「ず」と「づ」を正しく使い分ける

「ず」と「づ」の使い分けは難しいですが、迷ったらひとまず濁音を外して考えてみると、大抵の場合はどちらが正しいのかわかります。

  • 気ずく → 気すく
  • 気づく → 気つく

元々は気がつく、という意味なので、気づく、が正解となります。

他にも

  • わしずかみ / わしづかみ(つかむのだから、わしづかみ、が正解)
  • かたずける / かたづける(片に付けるから、片づける、が正解)

というように、濁点を外しても何となく意味が通じるほうが正解、ということがわかります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

あまり細かく考えすぎるのもよくないですが、文章をスッキリと見せるには、このような「オキテ」をチェックしてみることもおすすめです。

せひお試しいただくとともに、皆さん自身でもいろいろなオキテを加筆・修正していくことで、より便利なチェックリストになっていくのではないでしょうか。

それでは、また!

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